母親が楽しそうにメイのはなしをする。
メイは食いしん坊で甘いお菓子に目がない。
食べ過ぎないようにタンスの上にお菓子のお皿を移動してしまうと、
メイは、自分用の小さな椅子をタンスの下にもってきて、
その上に乗って、一生懸命、タンスの上に手を伸ばす。
と同時に、こちらの様子をうかがって、クスクスと笑うのだという。
このエピソードから2つおもしろい!と思ったことがあって、
一つは、メイは自分の行為を見て、他人がどう思うのかということが
すでに分かっているということ。もう一つは、自分の行為によって
おばあちゃんとの間に生じた緊張を、
メイは笑いによって解消しているということ。
そうおもったら、正高さんの、笑いは個体間の緊張を解消するために
進化したという説を思い出した。
群をつくって生きていく類人猿にとって、個体間の緊張を和らげるというのは
死活的な問題で、チンパンジーも笑うらしいんだけれど、
チンパンジーが個体間の緊張を解消する方法は、主にグルーミング
(相手のノミをとってあげる行為)をすることだという。
ヒトは、チンパンジーよりも、積極的に、笑うという行為を進化させた。
きっと、「心の理論」が進化すればするほど、他者の心がわかるようになって、
自分の欲求と他者の欲求の衝突が、頭のなかで思い描けるようになる。
笑いはきっと、その緊張・ストレスを解消する重要なコミュニケーション
ツールとして進化してきたに違いない!メイのはなしをきいてそう思った。
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