ここ2日間、急に鬱状態になって、この1ヶ月間が躁状態だったことに気づく(笑)。
躁状態は、いままでバラバラに見えていたものが一つの統合された、とても
意味あるものに思えている状態で、鬱状態は、それがバラバラで、
意味が感じられない状態。
この状態はなんだろーと考えていたら、ふと、ラマチャンドランの
「脳のなかの幽霊」に出てきた「側頭葉人格」のはなしを思い出した。
脳の情動を司る辺縁系に、局所的なてんかんがで繰り返しおこると、
「側頭葉人格」という症例がでる患者がいて、その患者たちは、
情動が強まり、ささいな出来事に宇宙的な意味を見いだすという。
周囲のあらゆるものが宇宙的な意味に満たされるといい、
「私はようやく、すべてを理解しました。このときをずっと待っていたんです。
不意にすべてがのみこめました。」とか
「ついに私は宇宙の真髄を見抜きました。」と言うらしい。
ひょっとして、おれの頭もこれか・・?
と思って居合わせたタナベに話したら、大笑いして、
「あははは~、自分のことよくわかってるじゃん!」とのたまわれた。
「・・・・・・」
まあ、理由はいくらでも考えられるのが、脳科学を勉強している強みで、例えば、
これも、ラマチャンドランの話で、左右の脳をつないでいる脳梁が
切れてしまっている患者さんのそれぞれの脳に対して、
神を信じますか?という質問をすると、
左脳は信じると答えて、右脳は信じないと答えるらしい!!
この話を延長すると、もし自分の脳梁が切れてしまったとして、左右の脳に、
自分の能力を信じますか?と質問したら、
おそらく、左脳は信じると答えて、右脳は信じないと答える(笑)
脳というは二つの脳から一つの意識が生じているという時点で、
すでに大きな矛盾をかかえた存在なわけで、さらに、サイエンスというものが、
大海原にコンパスももたずにイカダで漕ぎ出すようなあやうさをもっている
ことを考えれば、左右の脳が綱引きすることで
気分が揺らぐのもしょうがないか・・とも思う。
要は、気分が沈んで、その状態を冷静に分析したら、結局、大きな原因は、
ここ一ヶ月間、ずっと、脳の前頭葉と側頭葉の相互作用をモデル化した
「生成マシン」なるものを考えていて、おもしろいモデルがつくれそうな
気がしていたんだけれど、「意識」の問題にぶつかってしまって、
これは正面突破は無理だな・・と思ったことにあるのだなと思ふ。
思考の価値は、そのディテールに宿る
ということがすごい大事だと思い、
今日は、気を取り直して、結局、何が良くて、何がだめなのかについて反省会をする。
だてに躁状態は1ヶ月間つづいていなくて、おもしろい視点がたくさん
得られたんだけど、モデルで形にすることは無理そうで、
別の方法を考えよう・・という結論に達する。ふぅ。
2 件のコメント:
はじめまして。
”側頭葉人格”で検索してこちらに来ました。
「脳の中の幽霊」を読んだのですが、本の中では神モジュールについての結論が出ていなかったのでどうしても知りたくてネットでいろいろ調べていてこちらにたどり着きました。
脳の中の幽霊はとても古い本なので、今はもう解明されているのかなと思ったのですが、今でも解明されていないのでしょうか?
もしよろしければこちらのコメント欄でお返事いただけると嬉しいです。
突然なのにずうずうしくてすみません。
お気を悪くされたらごめんなさい。
何度もすみません。
先ほどコメントを投稿したものです。
たったいま、「脳の中の幽霊、ふたたび」という本が出版されていることを知りました。
この本を読もうと思います。
すみませんでした。
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