月曜日, 12月 24, 2007

クリスマススペシャル覚え書き


先週の水曜日に研究室恒例のクリスマススペシャルがあって

今年のiPod touchは石川がさらっていった。

今年の石川の優勝作品はこれ。

Radical Qualia Fundamentalism

http://jp.youtube.com/watch?v=BKqWZXqrWAk


6年も参加してはっきりみえた法則は

同じことをしても勝てない

ということで、これは

マンネリ化すると飽きられるという

エンターテイメントの本質に由来することなのか

それとも毎年、若い人がそれまでになかったことに

挑戦するからなのかはわからないけれど

景品がいいから、モチベーションが喚起され

みなそれなりの脳力を投資してくるがゆえに

新陳代謝が生まれているという面はあると思う。


もうひとつわかっている法則は

投資した作業時間と作品のインパクトは比例しない

ということなんだけれど

これがなぜなのかはなかなか深い問題だと思う。

映画だってお金がかかっていても

おもいっきり駄作であることはよくあることで

エンターテイメント、おそるべし、だと思う。


ことしの作品はこれ。

interface


D

今までを振り返って思うことは、自分は

見ていて気持ちのいい動画とはどういうものなのか

ということに興味があって

これはもうアニメとかゲームの世界ではずっとずっと

追求されていることで

そして最近では、WiiとかiPhoneみたいに

より直感的な運動が織り込まれた

映像の気持ち良さというのが追求されている。


アニメは、かっこよくて思わず何度も見てしまう

シーンというのがあって

それは自分ではビジュアルドラッグだと思ってるんだけど

もしそのときの脳活動をはかることができれば

きっと、脳の報酬系が活動していると思われる。


そしてビジュアルドラッグたらしめている

理由というのを考えてみると

アニメは、中抜きという技術があって

実写ではありえないフレームとフレームのつながりが

アニメだと自由につくることができるから

映画だってフレームを切り張りすれば

現実にはありえない動きをつくれるのだろうけれど

アニメは脳内イメージをダイレクトに

絵にしていくというのが基本なので

(作画力さえあれば)どんな脳内イメージも

表現できるがゆえに、アニメは脳内にある

動きと脳内報酬を関係づける抽象的な

刺激-報酬のパラメーター空間を

なによりも自由に探索できる表現形態なのではないかと思う。

ゲームやパソコンのインターフェースは

そこに運動が加わってインタラクティブになるので

要素は増えているけれど、刺激-報酬の抽象的な

パラメーター空間を自由に探索できるという意味では

アニメと同じだと思う。


それで前置きが長くなったわけだけど

今年はいままでつくってきた動画たちをリミックスして

なんか見ていて楽しい、という映像を追求してみた。

個人的にパソコンのインターフェースは

思考における概念の運動に似てくるほど

脳は気持ちよく感じるという仮説があって

ようは夢みたいにほんらいつながりようのない

イベントがどんどんつながっていくというのが

究極のインターフェースになると思っていて

そんなようなものをイメージして

試行錯誤しながら動画を切り貼りしているうちに

いつのまにか上のような動画になったわけだ。

過去の作品の一覧:

2004: wherever window

http://i-mind.blogspot.com/2004_12_01_i-mind_archive.html#110380647167946948

http://jp.youtube.com/watch?v=OFF-pz-iHlY


2005: aha rat

http://i-mind.blogspot.com/2005_12_01_i-mind_archive.html#113501026848337663

http://jp.youtube.com/watch?v=AnKLmYWciVI


2006: 映像詩:海の一日

http://d.hatena.ne.jp/toooru/20061223

http://jp.youtube.com/watch?v=Xw54ofcNjQE:movie


0 件のコメント: